岡本亀太郎本店のこだわり

     
       
昔ラベル

日本古来の
酒文化を守り
伝統を今に伝える

商品へのこだわり

高品位の味醂造りがすべての基本

保命酒の製造工程において、弊社がもっとも大事であると考えていることは、ベースとなる良質の味醂[みりん]を造ることです。
麹の糖化力によって米の旨みを十分採りだす事で、米由来の甘味や多アミノ酸が味醂[みりん]の中に十分に得られます。この工程により、甘みは浸透圧としてエキスを抽出しやすくし、アミノ酸はコクを与えるうえにくさみ消しとしても働いてくれるのです。
良質な保命酒造りの基本として、岡本亀太郎本店では、味醂は全量を自社で醸造するのは当然と考え、手間暇をかけて味醂造りを行っております。

みりん

保命酒シリーズ

本味醂に薬味を漬け込んで造る、360年以上の歴史を持つ薬味酒「保命酒」。その薬味と甘さは、古来より多くの方に愛されてきました。しかしながら、時代の変遷とともにお客様の味覚の好みが多様化し、薬味や甘味を苦手とする方も増えてまいりました。そこで、この歴史ある保命酒に弊社独自の工夫を重ねた結果、口当たりの新しい保命酒「梅太郎」 「杏子姫」 「生姜ノ助」が誕生しました。

梅太郎 杏子姫 生姜ノ助

「梅太郎」 「杏子姫」 「生姜ノ助」は旨みたっぷりの美味しさ

十六種の薬味を漬け込んだ保命酒の中に、更に梅、杏子、生姜を漬け込み、じっくりとエキス分を引き出していくのですが、これら「プラスワン素材」を更に漬け込んでも、決して薄味になることなく芳醇な旨味を感じて頂く事ができるのは、米の持つ旨味を極限まで引き出す製法で醸造した濃厚な本味醂あっての事なのです。アミノ酸を豊富に含み、高い浸透圧を持つ弊社の本味醂をベースにする事で、薬味や果実を効率よく、旨味たっぷりに漬け込む事ができるのです。

地元産のあんず

地元産のあんずを、ひとつひとつ丁寧に、手作業で処理します。

四十度保命酒

四十度保命酒

40%Houmeishu

華やかな薬味の香り「四十度保命酒」
JAPANブランド育成支援事業による海外でのマーケティングデータを元に開発したのが、「四十度保命酒」です。
調査地のひとつである食の都パリには歴史ある本格リキュールが多く、同じく歴史的な和製リキュールである薬味酒「保命酒」を基本コンセプトに、日本発信の海外向けリキュールに仕上げました。海外のリキュールにも対抗出来るよう、アルコール度数を従来の13度から40度に高める事で、力強いアルコールと華やかな薬香、穀物由来の芳醇な香りを強めつつ甘さを抑えた、引き締まった味わいに仕上げました。
ストレートやオンザロックはもちろん、高アルコールですっきりとした味わいは、カクテルベースあるいは製菓用など、多様な用途が考えられます。

温故知新

1855年の創業から150年余り。衛生管理の徹底は時代の要求でもあります。そのためにも安定的に供給できるよう、衛生的かつ高品質な商品作りを新しい醸造技術を取り入れつつ追求してまいりました。
元祖保命酒屋中村家の時代から引き継ぐ伝統と温故知新の精神は、鞆の浦の風景と同様、これからも変わることなく受け継いで参ります。

店舗景観

和を以て貴しと為す

お酒の醸造の世界は「和をもって貴しとなす」なによりコミュニケーションが重要です。
醸造環境が進歩した現在でも職人同士の息の合った共同作業があって初めて満足のいく『保命酒』が誕生します。
代々受け継いだ保命酒は大樹の幹。高品位の保命酒造りが基本です。その上で責任を持てる範囲で
「大手がまねできない」オリジナルティーを追求し、伝統の上に創造を加味した新しい保命酒を探求して参ります。

保命酒を造る人々

手間をかけ、息のあった
職人達の共同作業で
作られるミツボシ保命酒。

360年の重み

代表取締役 岡本 良和

保命酒の歴史がスタートしたのは万治二年。江戸時代の最初のころで、それから約360年間飲み続けられてきた薬味酒です。
保命酒つくりを始めたのは中村吉兵衛といわれる方で、保命酒の歴史の前半230年はその中村さんが作り上げたものです。中村さんのつくる保命酒は絶品で、備後の名産品として福山藩の御用酒になりました。当時はまだ甘い物が手に入りにくく、健康酒と言うよりも嗜好品として人気が高かったようです。
福山藩は譜代の大名で発言権が強かったらしく、保命酒を他の藩には作らせませんでした。それでますます希少価値が上がって、当時の富裕層にとても人気だったようです。

岡本亀太郎本店の
保命酒へ

その後に江戸幕府が崩壊し、福山藩はなくなりました。そうなると当然「福山藩の御用酒」と言うお墨付きも無くなります。中村さんの独占していた保命酒の醸造権もなくなってしまったんです。そうするとこの鞆の浦ではたくさんの造り酒屋が保命酒つくりをはじめまして、それで当然保命酒の値段も下がってくる。みんなつくるわけですから。それで中村さんは保命酒つくりをやめられたんですね。暖簾を下ろされた。その時に正統な後継者としての暖簾分けと言いますか、私たち岡本亀太郎本店に御用酒の証しであった龍の看板と、保命酒造りの道具一式を譲ってくださったんです。それから120年、私たち岡本亀太郎本店が中村さんの意志を継ぎ、ここ鞆の浦で保命酒つくりを続けているんです。

ペリー

ペリーの愉しんだ保命酒

わたしは歴史好きなのですが、私たちのつくっている保命酒が歴史の大舞台に登場したことがあるんです。
アメリカから開国を迫りにやってきたペリーが下田に来航した折りに、公式の食事会で出された食前酒が保命酒なのです。
当時の福山藩主は阿部正弘さんだったのですが、彼は幕府の老中首座でもありました。そこで大事な食事会で地元名産の保命酒を出したのですが、これを発見したのは私なんです。
噂でペリーが飲んだと言われてはいましたが、いかんせん古い話なので確証がありませんでした。そこでこれは何とか証明したいと。
で、下田に行った時に滞在中に現地の資料をかき集め、江戸文庫に行って当時の文献をあさり、さらに下田商工会議所の開港150年記念事業の冊子をくまなく調べましたが、保命酒らしきものは何度も登場するものの、保命酒と断定できるような、決め手となる文献はどうしても見つけられなかったのです。
で、もうここまでくると意地になりまして(笑)。
あらためて下田市の教育委員会の文化課に尋ね、当時の本を紹介してもらい、それを地元の鞆の民俗資料館に持ち込んだんです。結局国会図書館の書物に保命酒のことが載っており、これで完全に「ペリーが飲んだ保命酒」が証明されました。
このような歴史のある保命酒です。伝統は守り続けないといけないと思ってます。
蔵元の誇りを持ち、そして中村さんに恥ずかしくない、中村さんから受け継いだ龍の看板を裏切らない保命酒つくりを続けることが、私の使命だと思っています。

鑑札

鑑札

鑑札解説

手間をかけ、息のあった
職人達の共同作業で
作られるミツボシ保命酒。

保命酒造りは味醂造り

工場長 沖浦 孝浩

私は地元鞆の浦出身で、保命酒製造の責任者です。
保命酒は健康酒ですから、まずは嘘のない酒造りを心がけています。そのために保命酒の基になる味醂をシッカリ作る。この醸造蔵で自分たちが一から作っています。
保命酒造りは基礎になる味醂造りにかかっているといっても過言ではありません。
その味醂ですが最近特に良い味りんを作ることが出来るようになりました。原料や道具、機器類の質が向上したこともありますが、味醂に真剣に向き合い、もろみの面を見、声を聞きながら味醂造りができるようになりました。
味醂は米麹(糖化酵素)を利用して掛米を糖化させて造られます。その米麹を活性させてやる事で米本来が持つ甘味や旨味(多アミノ酸18種)を引き出す事ができます。
諸味の管理を徹底することで味の濃い、美味な味醂を作ることができるのです。

もろみ造りの秘訣

麹の力を最大限に引き出す。
そこで一番重要なのは温度管理と撹拌です。味醂に直接熱を加えるのではなく、味醂の入ったタンクそのものをお湯で囲んで一定の温度に保ちます。
麹の糖化具合に目を凝らしながら、手間をかけ麹が活動しやすい温度帯を維持してやると、麹は喜んで米由来の甘みや、多アミノ酸(18種類)を引き出してくれます。アミノ酸は即ちうまみ成分です。
そしてもう一つ大切なのは攪拌をしっかり、丁寧にやること(飽和状態を触く)。味醂のもろみは重いので重労働ですが、様子を見ながら攪拌をしっかりすることが旨い味醂造りには欠かせません。

薬味16種

そこからの保命酒

味の良い味醂が出来上がって、そこからいよいよ保命酒造りです。
味醂造りに約3ヶ月。それから保命酒秘伝の薬味を16種類漬け込みます。これが、季節に応じておよそ1~3か月。
この薬味は代々受け継がれている配合レシピを使用し、漬け込みます。薬味をただひたすらにじっくり漬け込む。これで保命酒の完成です。
これからもこの保命酒造りの基本は伝統のまま何も変わらず作り続けていきます。
保命酒造りにおいては、その「変わらない(不変である)」ことが大切だと思っております。

受賞歴など

2009年元気なモノづくり中小企業300社

 規模は小さくても、モノ作りを通じ地域経済に貢献している企業、社会的課題に対応して新規分野を開拓している企業などが存在します。
 普段は目に触れにくいものの、こうした重要な役割を果たしているモノ作り中小企業の姿を、広く国民に対してわかりやすく示すことにより、選定された中小企業の事業機会の拡大や活力の高まり、他の中小企業の一層の奮起、若年層を中心にモノ作り分野に対する関心を持つきっかけとなることを期待し、「2009年元気なモノ作り中小企業300社」を選定しました。( 中小企業庁HPより)
 弊社は「キラリと光るモノ作り小規模企業」として150社の内の1社として選定されました。

「2009年元気なモノ作り中小企業300社」感謝状

「2009年元気なモノ作り中小企業300社」感謝状

「2009年元気なモノ作り中小企業300社」盾

「2009年元気なモノ作り中小企業300社」盾

旭日単光章

旭日単光章

旭日単光章

旭日章は、社会の様々な分野における功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者を表彰する場合に授与するものとし、企業の経営者として経済社会の発展に寄与した者の功績の評価として授与する勲章です。

内閣府より令和2年春の叙勲において、弊社会長が旭日単光章を受章しました。
今回の受章を励みに、社員一同今まで以上に気を引き締めて努力してまいります。

電話をかける
保命酒オンラインショップ